「陸山会への貸付等に関する経緯の説明」の要約
民主党の小沢一郎幹事長が23日公表した「陸山会への貸付等に関する経緯の説明」が原文のままでは、ややわかりづらい箇所があるため少し要約いたしました。Ⅰ．小沢氏が渡した土地購入資金の原資に
裏金が含まれていると思われている事について、
回答：
土地購入原資は、
① 1985年に深沢の自宅購入後に残った約2億円を、1989年に銀行口座から引き出した2億円
② 1997年に銀行の家族名義の口座から引き出した2億円
③ 2002年4月に銀行の家族名義の口座から引き出した資金6000万円
①②③を事務所の金庫で保管していた現金。
2004年10月時点で金庫に残っていた4億数千万円のうち、4億円を陸山会に貸し付けた。
不正な裏金など一切無く、秘書ももらっていないと確信する。
↑ 特捜は裏づけ捜査を行うと思いますが、
20年以上前の現金がずっと金庫に残っていたと言っているんですよね。
個人資産の現金4億円を事務所の金庫で保管している事も常識的に理解しづらく、疑問が多く残るところ…。
ただ、現金で保管していた個人資産なので、確認が難しい可能性が高いですね。
Ⅱ．2004年10月に小沢氏より受け取った現金4億円を、
石川容疑者が数千万円に分けて陸山会へ入金し、
政治資金収支報告書に記載しなかった事。
回答：
担当秘書が行った事で関与していない。
↑ 特捜は小沢氏が本当に関与していないか石川容疑者から確認をとるでしょう。
Ⅲ．2005年1月7日に土地の所有権移転とした事
回答：
なんの相談も無く聞いていない。
↑ この件も特捜は小沢氏が本当に関与していないか石川容疑者から確認をとるでしょう。
小沢氏個人名義の土地なので、書類作成等でも本当に関与していないか確認されるでしょう。
Ⅳ．土地購入日に関連団体から1億8千万円を入金した事
回答：
具体的な処理には関与していないので知らない。
↑ この件も特捜は小沢氏が本当に関与していないか石川容疑者から確認をとるでしょう。
Ⅴ．小沢氏名義の4億円定期預金を作成し、
4億円の定期預金で銀行から新たに小沢氏名義で
4億円を借り入れ、陸山会へ貸し付けた事。
回答：
具体的な処理には関与していないので知らない。
以前にも陸山会が不動産を購入した際に、
個人での借入を秘書から要請され、今回も秘書から要請があり、
そういう理由からと思い銀行の書類に署名した。
↑ 銀行の書類に署名した理由が「そういう理由からと思い」では、4億もの大金を借りる説明になっていないので、石川容疑者に事情を確認後、再度小沢氏にも確認（再聴取）される可能性はあると思います。
☆．政治資金収支報告書の内容確認について
担当秘書にはきちんと管理・報告するように言っていたが、
信頼していたので私自身が帳簿や収支報告書を見たことは無い。
収支と残高など概要について報告を受ける事はあったが、
内容を一つ一つ確認した事は無い。
↑ 事務所の規模から見ると小企業並みのなので、不動産売買の収支を責任者が確認しない事には不自然さを感じますが、小沢氏の持つ権力の大きさから見ると、大企業の社長以上なので、それだけの権力を持つ人が事務所の経理の詳細を確認しない事は当然であり、不自然さはありません。
この一連の出来事を秘書が自分の判断だけで行うのか、
行ったとしたらその理由は何なのだろうか？
今後の捜査は、逮捕された秘書達の証言が大きいのではないでしょうか。
食い違いがあれば再度小沢氏への事情聴取する可能性はあるのでしょう。
〇 以前の記事：
１ わかりやすい解説
２ なぜ？東京地検特捜部は疑いを持っているのか？
３ 問題の経緯 （時系列）
４ これまでの捜査の経過 （時系列）
・ 小沢幹事長の事情聴取での説明について
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